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泡盛の基礎知識

泡盛の名前の由来

泡を盛る図(『南島雑話』より)

沖縄の方言で、泡盛のことを「サキ」といいます。地元の人間にとって、酒といえば、泡盛だったわけで、ほかの名称は必要なかったのかもしれません。

では、いったいいつごろから「泡盛」という名称が付けられたのでしょうか。

実は、「泡盛」という名称の登場はそれほど古くなく、1671年のこと。その年に琉球王国の尚貞王から四代目将軍徳川家綱へ贈られた献上品の目録に「泡盛」の記録があり、それが「泡盛」という名称の初お目見えだと言われています。

それまでも、幕府への献上品として、琉球王国から泡盛がたびたび贈られていたのですが、1671年以前は、「焼酒」や「焼酎」と表記されていました。

では、なぜ「泡盛」という名前が付けられたか?
実は、その真相は明らかではなく、次に挙げた4つの説がこれまでに唱えられています。

粟説
沖縄の歴史学者、伊波普猷(いは・ふゆう)氏は、泡盛の原料に米と粟を使ったことに触れ、粟で蒸留酒を造ったことから、粟盛り→泡盛になったと説明しています。他にも、粟説を唱える1700年代の文献(成形図説、島津家)もあります。

サンスクリット語説
古代インド語のサンスクリット語で、酒のことをアワムリというそうです。それが伝来して泡盛になったとう説。

薩摩命名説
薩摩藩が、徳川幕府への献上品として酒を贈る際、九州の焼酎と区別するために「泡盛」という名前をつけた、という説。

泡説
昔、蒸留仕立ての酒は、泡を立ててみることで出来がいいかどうかを調べたのだそうです。その方法は、片手に茶碗や猪口を持ち、もう片手で酒を数十センチ上からその器にゆっくり落としていき、泡立ち具合を見るというもの。良い出来具合であればあるほど、細かい泡が盛り上がり、泡が消えるまでの時間も長かったとか。このような習慣から、泡を盛る、泡盛という名前が付けられたという説。

ちなみに、「泡盛の文化誌」の著者、萩尾俊章氏は、酒の善し悪しを調べるために泡を盛る習慣がアジア各地に見られることから、“泡説"がもっとも妥当だと語っています。

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