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日本全国 酒の肴巡り

一見すると牡蠣だとはわからない、おしゃれな小ビンに入って販売されている。「Olive Oiled Oyster」の字体もきれいだ。しっかりと肉厚の牡蠣は、かむとふんわりとかみ切れるほどの柔らかさに茹でられている。オイリーだけれどしつこくないオリーブオイルが、口当たりをさらにまろやかにしてくれている。

第二回 牡蠣のオリーブオイル漬け

 海のミルクとも形容される牡蠣。夏場に食べられるのは岩牡蠣などに限られるので、一般的には冬の味覚のイメージが強い。ところが、生ではないけれど、季節を問わず味わえるおいしい牡蠣の加工食品があったのだ。
  牡蠣の名産地といえば、広島や岡山、宮城、北海道など全国各地にあるが、今回ご紹介するのは三重県の牡蠣である。それも、ユニークな「オリーブオイル漬け」だ。
  三重県といえば伊勢神宮があり、甘くておいしい赤福、鈴鹿サーキットなど、たくさんの名所、名物があるところだが、伊勢湾近海で採れる海の幸も有名。伊勢海老、アワビと並び、牡蠣の評判もいい。生食用の牡蠣養殖技術が最初に確立されたのも三重県らしい。
  さて、今回泡盛に合わせた「牡蠣のオリーブオイル漬け」は、鳥羽市安楽島産の牡蠣を塩茹でしたのち、にんにくや胡椒で味付けをしてピュアオリーブオイルで漬け込んだもの。添えられたローリエの香りもよく、ほのかに感じる赤とうがらしの風味もアクセントになっている。かめばふっくらと柔らかく、濃厚なコクが舌の上に広がり、しつこくないオリーブオイルがさらに深みを加えていて、実に美味。滋味あふれる味わいになっている。

コクのある食材に、若めの古酒を

 オイリーで濃厚なコクを楽しめる牡蠣のオリーブオイル漬け。牡蠣そのものは薄味に仕上げられているので、酒のつまみにするときには、軽く塩やレモンを振ってみてもおいしい。
  ふくよかな味わいなので、泡盛もそれに合わせて3年~10年くらいの古酒を選んでみた。まずはストレートでちぶぐゎ~(おちょこ)に注ぎ、20分くらいかけて香りを開かせ、牡蠣を食べては少しなめるように古酒を合わせる。これがいいのだ。こういうオイリーな食材には、新酒もいいが適度に熟成された古酒もよくマッチする。
  次に水割りをつくってみる。これも合う。食材のコクを酒に合わせるには、氷を入れずに水だけで割ったもののほうがしっくり来るような気がした。氷を入れるのなら水割りよりもむしろ、オン・ザ・ロックが合うように思う。もちろん、人によるだろうが、牡蠣のオリーブオイル漬けのようなふくよかでとろけるような味わいの食材には、濃いめの泡盛を合わせるのが、個人的にはすごく楽しめた。
  それにしても、旬の牡蠣を生やフライ、鍋などで食べたことはあったが、オリーブオイル漬けは初めてだった。それも、かなりいける。冬場になったら自分でもつくってみようと、今から待ち遠しいくらいである。

今回の食材

真牡蠣

牡蠣はウグイスガイ目イタボガキ科二枚貝の総称。真牡蠣は最も一般的な種で、日本で“カキ”といえば本種のことを指す。海のミルクと言われるほど栄養に富み、古くから世界中で賞味されてきた。

今回の都道府県

三重県

面積:5,777.22平方キロ
人口:1,855,177人(H22.4月現在)
平均温度:15.5度
お伊勢まいりで知られる伊勢神宮があり、松阪牛、伊賀牛など、国産高級和牛の産地でもある。伊勢湾に面した地域では真珠の養殖やアワビ、伊勢海老、牡蠣などの海の幸の産地としても知られる。深い山あり、美しい海あり、さらに伊勢神宮が象徴するように、歴史的な伝統行事も数多く残る県である。

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