トップページ > 連載企画「日本全国 酒の肴巡り」 > 第七回 穴子の白焼き・蒲焼き

日本全国 酒の肴巡り

穴子の白焼。適度に塩味がついているので、わさびをちょこんとつけて食べると旨い。レモンも合う 穴子の蒲焼き。ほくほく感を楽しむなら甘めのたれでふっくら仕上がったこちらのほうがおススメ

第七回 穴子の白焼き・蒲焼き

 これまでにはなかったことだが、今年は島根県在住の方と泡盛を酌み交わすことが何度かあった。知らない土地のことをあれこれ教えてもらうのは楽しいものだ。話題は必然的にその地の酒の肴にも触れる。その中に出てきたのが、「浜田の穴子」だった。
 一般的に、魚は脂がのっていれば旨いといわれるが、穴子は逆に脂ののりが少ない夏が旬だという。どこかで聞いたそんなうんちく話で会話をつなごうとしたら、島根県出身のその男性はふふっと笑い、「いや、浜田の穴子は脂がのっていても、冬でも、いつでも旨い」と自慢した。
 それほどおいしい穴子なのかと後日いろいろ調べてみたら、島根県で水揚げされる穴子は、日本海の荒波にもまれるせいか、他の地域で獲れるものと比べて大型が多く、身も肉厚で脂も多いという話が島根県のホームページに掲載されていた。中でも、浜田市には「高品質にこだわり、活け締めしたアナゴを開き、一夜干しに加工する業者も」いるそうだ。どうやら島根県の方々が言っていた「浜田の穴子」は本当においしそうである。

穴子のほくほく感を泡盛とともに

 一夜干しも気になるが、キャッチフレーズどおり肉厚ならば、そのほくほく感を何よりも味わってみたい。そこで、蒲焼きと白焼きの両方を手に入れてさっそく泡盛と一緒に楽しんだ。
 まずは白焼きを食べる。塩加減がちょうどよいので、わさびをちょこんとつけるだけでおいしい。たしかに身が大きめで肉厚で、食べ応えも十分だ。熱々の白焼きには15度くらいに割った水割りの泡盛が良く合う。大きめに切った身をがぶりとやるのもいいが、レモンをしぼって、少しだけ塩を振って味を濃くしたら、少しずつ摘む酒の肴にもなる。
 蒲焼きは、やや甘めのたれで濃厚な風味に仕上がっている。たれのおかげでより柔らかさ、厚さが強調されて、穴子のほくほく感が味わいたかったぼくとしてはこちらの味にいたく感激した。
 こちらは味が濃い分だけ、合わせる泡盛もアルコール度数を高くしてみる。ただ、白焼も蒲焼きも、熱々のうちに食べるほうが断然おいしいので、じっくりゆっくり味わう年代物の古酒の肴にするにはちょっと難しいかも。蒲焼きには、水割り以外にも、やや味の濃いオイリーなタイプの泡盛(30度)のロック、古酒43度のロックもいい。寒い冬には古酒とお湯を半々で割った度数はやや高めのぬる燗も合いそうだ。

今回の食材

穴子(マアナゴ)

北海道以南から東シナ海まで分布する、ウナギ目アナゴ科に属する魚類。浅い海の砂泥底に生息し、天ぷらや寿司など日本料理ではお馴染みの食用魚。登場した浜田港はアナゴ水揚げ全国3位(2002年度)。

今回の都道府県

島根県

面積・6,707.86平方キロメートル
人口・712,158人(H23.11月現在)
10月になると全国区の神々が集うという島根県。出雲大社を筆頭に数々の神社があり、まさしく神話の郷として見どころは多い。ほかにも岩見銀山、松江城などの名所がある。伝統工芸では漆細工の八雲塗、手すき和紙、広瀬絣、安来織、出雲織、出西織などの織物も有名。魚好きにはノドグロの産地としても知られている。

重要なお知らせ

よくある質問

オンラインショッピング

泡盛百科 携帯サイト