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古酒は沖縄の宝

100年古酒を可能にする「仕次ぎ」

琉球王朝時代から約600年の歴史を持つ泡盛。戦前までは100年、200年といった古酒が数多く存在し、名家の家宝として賓客に振る舞われていたといいます。
100年を超える古酒が、各家庭で育てられていた地域は、世界広しといえども沖縄くらいのものではないでしょうか。
このような古酒文化も先の大戦で途切れてしまいましたが、今、沖縄の人々は再び100年古酒を育てようと頑張っています。

100年以上の古酒は、ただ寝かせて(熟成させて)いればできるというものではありません。泡盛がどんなにアルコール度数が高く、古酒になる成分をたくさん含んでいたとしても、ただそのまま置いておくだけではとても100年、200年は持たず、やがて酢になり水に戻るかもしれません。それを防ぎながら、なおかつ熟成を重ねて100年以上の古酒を育てるための技術が、琉球王朝時代から沖縄には伝わってきました。

それが「仕次ぎ」です。
具体的にいうと、年代物の古酒にそれよりは少し若い古酒を注ぎ足すことで、古酒の熟成した香りや芳醇さを保ちながら、酒を劣化させないようにする手法です。
名家では年代物の泡盛古酒の甕を古い順に1番から5番、6番まで用意したといいます。一番甕から最上の古酒を汲み取ったら、その減った分をそれより若い二番甕から注ぎ足し、二番甕には3番甕から……というふうに、どんどん循環させます。こうすることで古酒の香りを損なうことなく、逆に深めながら、酒の質も落とさないように工夫していたのでしょう。仕次ぎをどれくらいの頻度、量で行うかによって、古酒の育ち方は大きく変わりますので、それぞれに家に決まりがあったのかもしれません。こうして、子や孫、ひ孫へと我が家の酒を継承していったのです。

古い年代物の酒に、比較的新しい酒を加えていくという手法は、泡盛の仕次ぎのほか、スペインのシェリー酒にも見られます。ソレラ・システムというこの方法は、樽を何段にも重ね、一番したの樽には一番古い古酒を、二段目にはその次に古い酒を、三段目にはその次……というふうに置いて、それぞれの段の樽を酒が流れるようにつなぎます。一番下の樽から飲む分を汲み出すと、自然に2段目から下の樽に、2段目の樽には3段目の樽から酒が注ぎ足されるという仕組みになっているのです。

仕次ぎ技術を使った酒造りは、今分かっているのは泡盛とシェリー酒だけのようです。

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