竹富島や小浜島が一望できる美しい環境で
一滴一滴に真心を込めてつくられる伝統の味


1955年に石垣島の市街地で創業した八重泉酒造。1991年には郊外の風光明媚な高台へ移転し、泡盛づくりを続けています。工場からは八重山の美しい海と島々が一望でき、海からの爽やかな風が吹き抜ける心地よい環境で、訪れる多くの観光客の目も楽しませています。八重山の泉をイメージして命名されたという代表銘柄の『八重泉』をはじめ、石垣島の海で育まれる黒真珠のように上質で奥深い味わいを目指す『黒真珠』などの泡盛は、県内外多くの人々に愛飲されています。

八重泉酒造のこだわりの一つが、伝統的な直釜式蒸留製法です。釜にもろみを入れて直接、火で加熱するのですが、火力が強いと焦げてしまうので、熟練の職人が付きっきりで火加減を調節し、焦げないようにしています。夏場の暑い日でも、熱い釜のそばで汗だくになりながら蒸留を行います。一度に蒸留できるもろみ量が少ないので、蒸留時間が短く、独特な風味の原酒が生まれます。その原酒を貯蔵熟成して古酒にしたり、一般酒としてブレンドしたりして製品化しています。

代表取締役社長の座喜味盛行さんは「うちでは甘さのある泡盛づくりに長年取り組んでいます。石垣島の特産品を使った商品開発も古くから行っていて、この島に生息しているサキシマハブを使用したハブ酒も好評です」と語ります。沖縄県産のパイナップルでつくる『ぱいなっぷるわいん』や、リキュール類の人気も高まっているそうです。近年、石垣島を訪れる観光客は増加していて、泡盛になじみがない方も少なくないとのこと。「これからは、そういう方々にも喜んでもらえる商品をつくりたいですね」と言います。

新たに作られたユニークなリキュールが、この『八重泉バタフライピー』。マメ科の植物の鮮やかな青い花を泡盛に漬けて作るお酒で、この花びらには、抗酸化物質ポリフェノールの一種であるアントシアニンが多く含まれています。レモンやシークヮーサーなど酸性のものを加えると、みるみるうちに赤紫色に変化(右のグラス)することから、カクテルなどに使うと楽しめると好評を博し、2018年の離島フェアでは、優良特産品優秀賞を受賞しました。バタフライピーは敷地内で栽培していて、女性従業員たちが花詰みに励んでいます。

 

2018年8月に代表取締役社長に就任したばかりの座喜味盛行さん(赤いポロシャツの方)を中心に仲のよいスタッフの皆さん。工場の隣に併設されたショップは、多彩な泡盛や古酒のほか、ここでしか買えない限定泡盛や八重泉のロゴ入りTシャツなど、豊富な品ぞろえが魅力です。広々とした店内では製造工程のDVDを鑑賞でき、試飲コーナーも充実しているので、島内観光の途中に、ぜひ立ち寄りたいポイントです。石垣空港から車で約30分の高台に位置し、市街地からも車で15分ほどの便利な立地です。

 

 

【酒造所名】有限会社八重泉酒造
【住所】石垣市字石垣1834
【電話番号】0980-83-8000
【URL】http://www.yaesen.com